水のある庭を作る/わがやの庭ingreenの庭

こんにちは♪

2月は愛知県北名古屋市にある

ingreenの庭をリフォームしています。
水の動きを庭に取り入れてみたかったのです。

蹲(つくばい)のまわりです。

 

蹲は前の庭主さんが持っていたものをアレンジして
ずっと庭に置いていたのですが
先のリフォームで石積を一部壊したので
それを使って作り替えてみたい。
職人さんにはこんな絵を渡しました。

水庭イメージ@ingreen

 

イメージの絵は大事です。
職人さんにどんなものを伝えたいかわかってもらうためです。
そしてイメージだけでも伝わりません。
現場で職人さんと一緒に立って

この位置
この場所

この曲線
高さは?石の細かさは?

と伝えていきます。

イメージ画があったとしても
ディテールはやはり現場で合わせていかないと
全く違うものになってしまうと思います。
不思議なことに
同じ素材や植物を使っても
デザイナーさんが違うと
全体の雰囲気が違ってくるのです。

 

 

 

 

 

 

 

現場合わせをしてから施工にはいります。

蹲から水の流れる場所を前側に調整しました。
水野垂れているところが流れ口です。
そしてそれに合わせて石積みです。
表からモルタル

(セメントと水を合わせて石同士をくっつけるもの)
が見えないように積んでいます。

絵とイメージを伝えて石積み開始。石は庭にあるもので作っていくので難しい。施工大和屋。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石は根府川石で小端積をしています。
根府川石は神奈川県小田原市根府川で
掘り出される安山岩。
固くてエッジがきりっとしているので
とても好きな石です。
小端積とは石の狭い面積を表に出すようにして
薄い石を積んでいく積み方です。
短い距離ですが
一日かかりました。

そして今度は蹲に水を落としていく管を取り付けます。
蹲に水を落とす管でよく見かけるのは
竹で作られたものです。みられたことありますか?
今回使ってみたのは金属。
庭全体がナチュラルに作っているので
すうっとした金属の曲線で場を引き締めたいと思ったのです。

 

 

下のは、針金を使って
その管をどうやってつくるのか試しているところです。
なかなか決めるのが難しかった。

水の落ちる管の長さとカーヴをシュミレーションしてます。このあとオーダーしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近くの水道管から水を引っ張てきて
水道工事をします。
そして高さや位置を調整しながら
管を取りつけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細い管からはぽとりぽとりと
水が落ちるようにしたい。

その落ち方は

ゆっくりとしたリズムで穏やかで
水の落ちるのと水面に水紋が広がるのを
ずっと見ていたくなるような、そんな感じ。

落ちようとしている水の玉。玉にも景色がうつっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広がる水紋

水滴が落ちて水紋が広がっていきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水の玉が現れては落ちて
水紋を作り
そうすると次の玉がまた現れて
水紋がまた。
水紋と水紋が重なり
水面には複雑な絵が現れ
そこにまた玉が一つ二つと落ちていく。
そんな小さな水の動きなのに
庭の雰囲気が変わってしまったような
衝撃でした。
小さな動きだからこそ
耳を澄ましてよく見ていたい。
光が玉に反射してきらきら光り
近くの侘助にはメジロが5.6羽遊びに来て
蜜を吸いはじめました。

ああ、
いいなあ。

 

 

 

 

 

昨年2017年5月
室内で水を動かす「水庭」を発表しました。

水庭を展示した記事はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時に室内だけでなくて
庭にも水を取り入れたいなあと思いました。
その時のノウハウを生かして
今回は庭に作りました。

水の動きは薪ストーブの火を見ているみたい。
気持ちが落ち着いて
すうっとなって。

蹲(つくばい)でなくても
水鉢や壺だって美しいと思います。
和の庭でも洋の庭でも
ナチュラルな庭でもとても素敵です。
庭や玄関のどこかに
と思ったらお気軽にお声掛けくださいね!

info@ingreen.jp

ingreen  松田りさ

 

 

それではまた♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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